日本の核融合産業協議会発足!フュージョンエネルギー産業協議会(J-Fusion)
この記事では、2024年3月に発表されたニュース「フュージョンエネルギー産業協議会」発足について紹介します。
核融合の産業協議会
2024年3月現在、世界には約50社の核融合民間企業が存在します。そして、アメリカには世界的規模のFusion Industry Association:核融合産業協議会が既に存在します。
産業協議会の存在は、同種企業間での情報共有や、制度作りなどを進めるために必要になります。1社では勝手に決められないことを、こういった複数の企業が参画する協議会などで話し合って、決めていくことができるのです。
しかし、日本にはまだ核融合の産業協議会は存在していませんでした。そこで、高市科学技術政策大臣が昨年度から、その設立を2023年度中に実現することを目指していました。(以下の「核融合国家戦略」の記事でも解説しています。)
そしてこの2024年3月29日にようやく、日本版の核融合産業業議会が発足したのです。
画像引用元 高市早苗チャンネル: 2024年3月22日 高市早苗経済安全保障担当大臣 記者会見 (youtube.com)
フュージョンエネルギー産業協議会(J-Fusion) 組織概要
協議会の名称:
「一般社団法人フュージョンエネルギー産業協議会(J-Fusion、ジェイフュージョン)」
設立日:2024年3月29日
目的:フュージョンエネルギー産業の創出により、我が国と世界のエネルギーシステムに革新をもたらし、将来の安定でクリーンなエネルギーによる人類の発展に寄与することを目的とする。
事業概要
- フュージョンエネルギー産業・ビジネスに関する調査・研究・提案
- 技術に関する調査・提案
- 人材育成に関する調査・企画・提案
- 規制、規格等の制度に関連する調査・研究・提案
- 政府への提言
- 普及広報
- 国内外のフュージョンエネルギー団体等との連携
- 前各号に付帯する活動
- 前各号に掲げるもののほか、当法人の目的を達成するために必要な事業
会長・副会長・役員企業
協議会の会長には核融合関連装置を開発するスタートアップの「京都フュージョニアリング」が、副会長には「住友商事」と「Helical Fusion(ヘリカルフュージョン)」が就いたとのことです。
また会長・副会長会社を含めた理事会社として、計21社が入ったとのことです。以下の表にまとめられています。
参画企業
上記を含め、参画する企業は50社に上るとのことです。
今後の動き
今後も、このフュージョンエネルギー産業協議会への参画企業の募集は継続されます。
また、様々な会員種別があり、なんと個人でもサポーターとして入会できるようです。詳しくは、ホームページからお問い合わせしてみてください。
本格的な活動開始のニュースがあれば、また当サイト「核融合の先生」でも追いかけたいと思います。お見逃しなく!
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